お知らせ

  • 弥生のおたより

  • 2024.03.01

  • 暖冬といわれた今年の冬。例年より暖かな日も多い中、突然の大雪に見舞われるなど、日によって季節が変わるような目まぐるしさに翻弄され続けました。それでも着実に季節は流れるもので、ふいに顔を出す日差しの暖かさに心癒されて、来る春を待ち遠しく感じます。

    さて3月の和風月名である「弥生」は、暖かな陽気に草木が一斉に芽吹き始めることを意味する「弥生(いやおい)」がつまって、「弥生(やよい)」になったと言われています。
    信州の春は、まさに大地の息吹を感じる季節。清らかな雪どけ水のせせらぎとともに芽吹く新緑の世界、咲き誇る花々が、私たちの心を潤してくれます。

    さて春といえば、卒業、入学の季節。たむらでは、昔ながらの「小豆のしぶ」で染める赤飯を作り続けています。小豆の煮汁に重曹を加えて銅鍋で煮立てたものに餅米を浸すことで、自然の色素が浸透。そこに北海道産小豆を加えて蒸籠で蒸し上げます。
    途中で一度、蒸籠から下して行うのが「こつ合わせ」です。白醤油や酒を合わせて沸騰させたものを赤飯に回しかけ、大きなしゃもじで全体に行き渡らせることで、塩味、旨味を餅米一粒一粒に浸透させます。そこからさらに30分程蒸し上げることで、邪気を祓うお祝いにふさわしい赤飯が仕上がります。赤飯に添える「ごま塩」は、沖縄県産の雪塩を塩水にして胡麻とともに炒り上げた、たむら特製のもの。これもすべて職人の手作業で作っています。
    愛媛県産の栗をたっぷりと使った栗おこわも、ほろほろと崩れる柔らかな栗の甘さが優しい逸品。赤飯も栗おこわも野沢温泉村産の餅米を用い、よけいなものは一切入れずに職人の技で丁寧に蒸し上げています。新しい門出にふさわしい赤飯や栗おこわを、ぜひご用命ください。

    また、春の行事といえば桃の節句。ひな祭りといえば、菱餅やひなあられ、白酒などが定番ですが、「草餅」や「さくら餅」、「さくら道明寺」など、春を感じる和菓子もおすすめです。また、桃や梅のお花見も兼ねて「お花見だんご」はいかがでしょうか。たむら特製の餡をたっぷりとつけて頬張ってください。いずれも期間限定、数量限定にて発売しております。

    さらに春の行事といえば、春のお彼岸「春分の日」です。今年は3月20日が春分の日。たむらでは、お彼岸のお供えの定番である「ぼたもち」をご用意して、皆さまのご来店をお待ちしております。

    店主